本格巨大ヒーロー特撮。
 『ブッダパワーズ』は2003年に完成した特撮映画(DV)である。物語は東南アジアで究極の密教奥義を会得し、超能力を得た主人公・祖師谷大蔵が世界破壊を企む邪教カルト教団と戦うというもので、各所にたっぷりと仕掛けを施して制作された。
 そもそも仏陀電影は特撮映像専門の制作集団であるが、肝心の巨大ヒーローは第一作の『ブッダマン』に登場したブッダロボ以外に登場させたことがなかった。そのブッダロボも、結局は『ブッダマン』がそうであるように”戦隊ヒーロー”のパロディとして登場したものに過ぎず、オリジナルのヒーローではなかった。 巨大ヒーロー特撮を制作するには資金と技術の問題があったためである。特にヒーロースーツや怪獣スーツの制作はやはりハードルの高いものであった。
 その流れの中で当初、監督の向井はかつての『SCIROP』のように巨大ヒーローを出さずに怪獣のみを登場させ、それを主人公が倒すという心積もりでいたが、プロデューサー房田からNGが出され、路線変更して巨大ヒーローと対決させることになった。
 こうしていよいよ初のオリジナル巨大ヒーローものが制作されることになり、登場する巨大ヒーローも”巨大仏神”と決まり、対決する怪獣もちゃんと怪獣らしいデザインで造形されることになって、巨大ヒーロー特撮の体裁が整ったのである。
『ブッダ・パワーズ』のあらすじ 
 静かな地方都市・平常市では入居者が次々と白装束の幽霊に襲われて死亡するという凶悪な幽霊屋敷事件が多発していた。  政府の肝いりで発足した超常現象対策班はただちに調査を開始するが、単純な怨霊事件と考えられていた事件の背後に、巨大カルト組織マウナウ教団が控えていることが判明する。  マウナウ教団は暗黒の破壊神ゲドンを唯一神とする裏聖書を信奉する狂信集団であり、ゲド ンのもたらす大いなる破壊が新世界を創ると信じていたのだ。  
 一連の事件がゲドン神召還のための儀式であることを突き止めた超常現象対策班は、その企てを阻止せんと動き始めるのだったが‥。
 
キャスト一覧キャラクターズ
■ 祖師谷大蔵 Taizo Soshigaya  
 超常現象対策班平常分室勤務。元陸上自衛隊特殊工作隊員。五年間の特別任務として東南アジアの高僧集団『ヌル』に派遣され、徹底した修行の末『ウパニシャド』と呼ばれる超常能力を会得して帰還した。帰還後の彼は自衛隊を退役し、政府の超常現象対策班の調査員として働いている。35歳。独身。
■ ミリー松岡 Miri Matsuoka
 超常現象対策班平常分室勤務。元大阪府警刑事課警察官。霊感の強い資質を持っており(普通人には見えない霊を見る)、捜査に活躍していたがある時強力な霊現象のために命の危険にさらされたところを大蔵に救われる。以後、大蔵を信奉しており大蔵のいる対策班に押しかけて試験を受け、種村に採用された。3年間のうちに徹底した訓練を受け、大蔵のパートナーとしての責務を果たせるようになったが、普段は独自に行動する大蔵のために彼女も単独で捜査活動を続けている。26歳独身。
■ 種村理恵 Rie Tanemura
 対策班主査。元警視庁特務課員。東京大学を主席で卒業した優秀な官僚であり、なおかつ冷静な判断を下すことのできる有能な人材である。29歳独身。京都府出身。実家は陰陽道を行う神社であり、幼い頃から霊現象などを多く目撃して育った。科学では解明できていない現象が現実に存在している事を体験的に知っており、なおかつそれに対する科学的アプローチを取り続ける姿勢が評価されて現職となる。大蔵の能力をいつか徹底して分析したいと考えているが、未だ果たせない。
■ 主教G(ゲー) G  
 「マウナウ」指導者。魔道科学の天才であり、具現化した悪という感じの男。組織的にはすでに世界的に拡大した「マウナウ」教団であるが、各国指導者を洗脳するだけではなく、一般市民そのものを直接的に洗脳支配することを目標としている。直接的な手段として現代の最先端科学と魔道科学をふんだんに利用し、その力を使って「マウナウ」教団最大の戦力となる『魔獣神ゲドン』を蘇生させようとする。別名『悪魔の医師』。年齢不詳。
■ 南 利明 Toshiaki Minami
 平常市警察刑事。マウナウ教団への潜入捜査中。優秀な刑事であるが、金銭的な高潔さという大事な一点が見事に欠落している。大蔵と高校時代の友人であるが、今回はマウナウからの多額の金銭買収に乗って裏切る。もちろん、ミリーとも顔見知り。
種村に惚れており、大蔵を裏切ると同時に彼女も奪おうと画策したが、Gに裏切られて殺されてしまう。35歳。独身。
■ コルト・モリタ Colt Morita
 「マウナウ」の魔使の一人。巨大な体躯からは想像できないすばやさを持つ戦士であり、パワーズ最大の敵手である。大蔵の無人島攻撃の際は陳周明の護衛を務めていた。特技は自分の頭部を自在に投げつけて敵を驚愕のうちに倒す『首手裏剣』。ミュータントであり、「マウナウ」の主教に絶対の忠誠を誓う手ごわい相手だ。年齢不詳。
ブッダ・パワーズ設定
巨大仏神‥大蔵の超能力”発神招来”でタイのワット・パナーン・チューンから飛来した仏の化身。特定の仏ではなく、邪気を打ち倒す大慈悲心の象徴である。以下に記述する様々な超能力を発揮することができる。
○必殺技
▽ヴェーダーンタ光線‥仏神の額の宝玉から発射される緑白色の光線。密教の奥義を表す名前が付いている。邪気に触れるとその大きさに反応して、打ち滅ぼすための破壊力を発生する。
▽ブラーフマナ光弾‥同じく仏神の額の宝玉から発射される白色のリング状光弾。ゲドンの頭部に命中し、足止めをかけた。
▽曼荼羅宝杵‥仏神の右手に中空から現れる宝杵。邪気に触れると凄まじい打撃力を放つ。ゲドンの頭部を砕きつぶした。
魔怪獣ゲドンマウナウ教団主教ゲーが呼び出そうとした魔界の神ゲドンが召還中に大蔵の妨害に遭い、不完全なまま怪獣化したもの。頭部に種村の身体を取り込んでおり、同化しようとしている。同化すると地上最大の破壊力を持つことになる。不完全なままでも単眼から発する超破壊ビームは、50キロを飛び超えて巨大なビルを消滅させて見せた
●使用カメラ=SONY PD-150
2003年度作品 DV カラー 55分 ステレオ。